2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧
戦いが続いていた。どんな防御網もくぐり抜けて敵を殲滅する最新の攻撃システムとどんな攻撃も検出して迎撃する最新の防御システムとの果てしなき戦いだった。いずれのシステムも人間の頭脳を遥かに凌ぐ、最先端のAIが制御していた。 「ミサイルが接近して来…
壁に掛かった大きなスクリーンはサッカーの試合を中継していた。白熱した攻防が続いていた。ジョッキを片手に男が画面に見入っていた。口元に泡が残っていたが、男は気にしていなかった。彼の視線は試合に釘付けだった。相手の攻撃を凌ぎ切り、ボールを奪っ…
まぶたに明るい光を感じてアキラは目を覚ました。柔らかな陽射しがカーテンから漏れていた。部屋は快適な温度に保たれていた。気温と室温と湿度と時刻、その他季節による変動を含めて、AIによる自動制御で快適かつ経済的に空調がコントロールされていた。ア…
「あなたには月々20万クレジットのベーシックインカムが与えられます」 ダメ元と思って応募した申請が通った。失業から二年以上経っていた。貯金も僅かしか残っていなかった。就職活動は続けていたが、何度も落ちているうちに次第に気力がなくなって来ていた…
西に傾いた太陽が次第に力を失い、空が次第にオレンジ色に染められて行く。砂浜に打ち寄せる波の音が心地よく響いて来る。水色のワンピースに麦わら帽子を被った彼女とアロハシャツの彼が木製のデッキに並んだテーブルに座っている。食事をしながら、彼と彼…